ノアフェスのメタり方
半年以上ぶりにブログを書いたと思ったらこんなクソイキリタイトルで本当に申し訳ない。
もっと調子に乗ったビジネス書みたいなタイトルにしようかなとも思ったんですが心が死にそうになったのでちょっと調子に乗るくらいに留めました。
8/28:
一部文章を改変しました。
8/30:
修正・追記しました。
この記事は何なの?
8/26、27と、ノアフェス.2というイベントに参加してきました。
ざっくり言えば「16時間でノベルゲームかアドベンチャーゲームを作る」という形式のゲームジャムになります。
まあ色々と説明を省きますがランダムマッチングでチームを作る枠で申し込みをしまして、 「闇鍋傭兵部隊」 という名前のチームとして殴り込みをかけました。
基本的にチーム参加の方が連携が取りやすく有利であると言われていたのです……が!
非常にありがたいことに我々のゲーム『想い出のナツハナビ』が総合部門賞を受賞しました!!!!!!!!!
愛想もクソもないクソみたいなコメントである総合部門賞頂きました
— めのー(瑪瑙連翹) (@OnyxGoldenbells) 2018年8月26日
ノアフェスをメタったゲーム制作が実を結びました#ノアフェス
ちなみに私はプログラマ&男性声優としての参加です。
最終制作発表会での様子はこちらから見られます↓
で。
チームのみんなとはオンラインで打ち会わせをしつつ練り上げたそうで、初対面がノアフェス会場…だそうで…アレを見ちゃうとにわかに信じられないんで、制作手記をなんとしてもですね…(ぱたり#ノアフェス
— ほりい なおき (@hor11) 2018年8月26日
審査員をされていた有限会社エムツーの堀井直樹さんがレポートをめっちゃ熱望されていましたのでこれは書かねばということでとりあえずざっくり書いてはみたんですけれども、なんというか制作手記とかというよりは「ノアフェスにおける方法論」みたいな感じになってしまってですね……。
まあ他のメンバーさんがいい感じに制作手記っぽいもの書いてくれるでしょ!(全丸投げ
みたいな気持ちでこのまま行くことにしました。 そんな感じです。
今回ノアフェスに参加された方や、今後ノアフェスに参加してみたい! という方にとって何か役立つ情報があれば幸いです。
注意事項
可能な限り一般的な話をするようにしますが、多分にプログラマ視点&個人の主観が含まれます。
この通りにやれば全て上手く行く、といったお話では当然ありません。一番大事なのは人数や人員、目標に合わせて考えることです。
これらの文章は私個人の意見であり、他の一切の個人や団体の意見とは全く関係ありません。
TL; DR(とりあえず長いんでまとめました、の意)
その場に合わせた目標設定が大切
開発において最も重要なのは概形を最初に作ってしまうこと
デバッグ時間は長く取れるに越したことはない
Gitはいいぞ。
本番前に行っていたこと
6月末、個人参加チームとしてチャットワークに集められましたが、チャットワークは若干不便。
ボイスチャットで企画会議できる場があるといいね、ということでDiscordのサーバーを作成し、それ以降チーム内でのやり取りは基本的に全てDiscord上で行っていました。
あとは原則週に一回(直前の週は若干回数が増えていましたが)ボイスチャットでオンラインミーティングを行って企画会議、という感じです。
最終的に、本番までに以下の準備ができました。
シナリオ全文
使用する音楽全て
絵の構図決定
使用するエンジンの選定
(ざっくりと)それぞれの場面でどんな演出をするのか
目標設定について
ある意味「本番前に行っていたこと」にはなるのですが、ここは我々のチームの意識が明確に出る部分だと思ったので別項目に。
我々の目標は「ノアフェスという場でゲームを作ること」ではなく、「二日間で、ノアフェスの発表会で魅せるためにまとめ上げたゲームを作ること」でした。
これについて、もう一人のプログラマであるタクさんが端的に表してくれています。
ノアフェスって
— タク@音ゲーエンジョイ勢 (@takuimrr) 2018年8月26日
「ノベルゲームを作るイベント」
ではなくて
「『2日間』で『10分』のノベルゲームを『魅せる』イベント」
なんよね
この『』を意識するかがカギ(偉そう)#ノアフェス
要するに、ノアフェスで作ったゲームの評価というのは発表会で見せたものを基準にしか行われないのです。
「ゲームを作ること」を目標にしているのならともかく、「ノアフェスの発表会において魅せること」を目標にするのであれば、発表会で見せられる以上の分量を作ったとしても残念ながらそれは無駄になってしまいかねないのです。
特に、今回の発表会を見ていて私がすごく残念に思ったことがあります。
発表会でテキストスキップしてるチーム多すぎ。
どれだけ良いシナリオを作ったとしても、どれだけ気合の入った絵を書いたとしても、どれだけ素敵なボイスを収録したとしても。
テキストスキップしてしまってはそれらの魅力がきちんと伝わらないのです。
これはゲーム自体がバグで動かなかったり、長すぎて発表打ち切りになってしまった場合も同様です。
ゲームを作ることそれ自体が当然大変なことですし、せっかくの機会に色々とやりたくなる気持ちも分かるのですが、その魅力を伝える場でそれが伝えられないのは非常に残念なことだなあ、と私は思いました。
今回、闇鍋傭兵部隊が総合部門賞を頂けたのはこの目標設定がノアフェスという場において最適化されたものだったというのはかなり大きな要因だと考えています。
同様に、オリジナリティ賞を受賞された極東のみかんさんはノアフェスの発表会内できっちり魅せるゲームづくりをされていると感じました。(というかあのチームプロ揃いでずるくありません?(エンジンの作者持ってくるのはめっちゃずるくありません?(そもそもオリジナリティ強すぎてノベルゲーじゃないように見えたんですがレギュレーション違反じゃありません?
そんな極東のみかんさんの最終制作発表での様子はこちらから↓
制作における心がけ的なこと
ほとんど主観になってしまうので、合わないなとか間違ってるなと思ったら「なんやこいつ」くらいの気持ちでスルーしてください。
・全体的なお話
短期間でプロダクトを制作するに当たって、最優先でやるべきことは
「詳細部分は仮でも良いので、全体の土台(概形)をまず作成すること」
です。
特にノアフェスのようなゲームジャムにおいて、制作期間内で使うことができる人的リソース及び時間はどうあがいても固定されています(ルール違反しない限りは)。
リソースが有限である以上、それらのリソースをどう配分するか、という点が非常に重要になります。
とはいえ、何もない状態から適切にリソースを配分して一から制作を行うのは難しい……というかほぼ無理です。
そこで、まず全体の土台を作ってからそれぞれの部分を作り込んでいくというやり方がおすすめです。
これによるメリットは大きく二つあります。
全体像が見えるので、リソース配分がやりやすい
仮にリソース配分をミスって作り込めていない部分が出たとしても、とりあえず動く
特に短期間における制作ではこれらのメリットの影響は非常に大きいです。
ディレクションをする立場の場合は、「特定の作業だけに力が入ってしまって他にやるべき作業を後回しにしていないか」を重点的に確認していくと良いと思います。
作業しているとどうしても時間を忘れて熱中してしまうことがあるので。
まあちなみに、納期における制作物の評価としては
クオリティの高い完成物>クオリティの低い完成物>>>【越えられない壁】>>>素材のクオリティは高いけど完成していない物
というのが一般的だと思います。
完成すれば、それだけで一定の評価が得られるのです。そのメリットを享受しない理由はありません。
・シナリオのお話
自分はシナリオ担当ではありませんでしたが、一応。
シナリオに関してですが、
「不必要な要素は捨てるべき」
というのは念頭に置いて作成すべきだと感じました。
もちろんこれは普段から意識すべき点ではあると思いますが、ノアフェスのように発表時間が決まっている形式の場合には特に顕著ですね。
前述のように、長いこと書いても結局スキップしたり打ち切られたりするので。
といっても何が必要で何が不必要かというのは結構難しいですね。
「その物語を伝えるためのあらすじを説明する上で必要かどうか」というのはそこそこ分かりやすい基準かな……? と思います。
まあ自分はシナリオ案出したけど投票で負けて採用されなかった雑魚なのであんまり偉そうなことは言えないですが。
・プログラムのお話
※職業プログラマとしての主観がかなり入っています! 不快に思うことがあったら読み飛ばした方がお互いに得だと思います!!!
ゲームプログラムにおいて最も重要なことはたった一つです。
「動くゲームを作ること」
これに尽きます。
「クオリティの高い物を作る」だとか「挑戦的なことをする」だとかは二の次で、そもそも前述した通り、動かないもの(=未完成品)の時点でいくらプログラムのクオリティが高かろうが評価が完成品を上回ることはありませんし、ゲームが動かなければ挑戦できるフィールド自体が消滅します。
(特に後者、「挑戦的なこと」というのは日常、継続的な学習をしている内にやっておくべきことだと思います。面倒なのでここで詳しいことは書きませんが)
ゲームが動かなければ、当然用意したものが何も見せられないということになります。
他のメンバーが用意したシナリオもグラフィックもサウンドも、何も伝わりません。
厳しいことを言ってしまえば、「バグが発生して動きませんでした☆」は他のメンバーの時間・労力を無為にするということです。切腹案件です。
ということで、ハラキリしないで済むようにするためにも、デバッグ(ここで言うデバッグはプログラム自体もそうですが、絵や演出、サウンドが想定通りになっているかどうかも含みます)の時間は長めに取っておきましょう。
個人的な感覚にはなりますが、全体の三分の一くらいをデバッグに充てられるとかなり安心感があります。
ちなみに闇鍋傭兵部隊では二日目の制作時間(6時間)はほぼデバッグに充てていました。
・Gitのお話
Gitはいいぞ。
あ、待って、プログラマじゃないからいいやってスルーしないで。
"Git"というのを知らない方のためにめちゃくちゃざっっっっっくり説明しますと、
「ファイルと、そのバージョンを共有で管理してくれるスゴイ級便利ツール」
です。
Gitはいいぞ。Gitがなければ生きていけない身体にしてやる。
ディレクションしている人は「Gitってめっちゃ便利らしいから使ってみたら?」ってプログラマに提案してみましょう。
Gitってよく分からないし難しそうだし怖い……と思っている方は『こわくないGit』というスライドを見てみることをおすすめします。とても面白く分かりやすく解説してくださっています。
さて、ここからはGitのことをある程度知っている方向けのお話をします。
とりあえず、エンジン的にGitが使えるのであれば積極的に使っていきましょう。
ノベルゲームエンジンにはあまり詳しくないのでどんなエンジンなら使えるかといった具体例はちょっと挙げられないのですが、都度バイナリ作ってしまうようなエンジン(そんなのあるのか……?)でなければ基本的にいけるはずです。
二人以上であれば、共有の手間・時間短縮、共有漏れやハード破損(によるデータ吹っ飛び)のリスク低減など、メリットが大きすぎて使わない理由がありません。
一人であっても、作業の管理に使えること、変更履歴が手軽に見られてデバッグに有用であること、バックアップにもなることなどから使うメリットは十分に大きいと思います。
可能であればグラフィック班やサウンド班にも使ってもらいましょう。その方が素材入れ替えの手間が省けます。(当然、無理して使わせる必要はないですが)
プラットフォームは安定のGitHubが良いでしょう。無料ですし安定しています。
GitクライアントはSourceTreeがGUIかつ手軽なのでおすすめです。(個人的にコンソールでGit使ってる方がかっこいいとは思いますが、それはそれとして)
私は共有のプロダクトに関して私個人のアカウントでリポジトリ持つのがなんとなく嫌なので、Organizationを作ってチームのリポジトリで管理することにしていますが、特にそういうことを気にしない場合は誰かのアカウントで直接リポジトリを作っても良いと思います。
結論:Gitはいいぞ。
・声のお話
出来るわけねえだろこちとらズブの素人やぞ!!!!!!!!!
声優さんってしゅごい。
・その他、細かいお話
まあ今さら言う話ではないんですが一応。
体調管理……というか、睡眠管理は基本中の基本です。
誰か一人でも睡眠不足でパフォーマンスが落ちてしまえば、その時点でチーム全体の作業が滞ってしまう可能性すらあります。
寝られる時にちゃんと寝ましょう。
懇親会
懇親会は発表会が終わったあとの立食パーティーなのですが、それも含めてノアフェスだと思います。
メタるなら懇親会も含めてメタりましょう!
・ハンドルネームの名刺を用意しよう
なんというか、これは個人的な反省点。ちゃんと用意しておけば良かったなあ、と。
一応ハンドルネームで参加している場なので、Twitterアカウントとか手軽に交換できないのがちょっと困りました。
最終的に開き直って仕事用の名刺にアカウント名手書きして渡してました。笑
・リアルの名刺も用意しよう
いくらハンドルネームでの参加とはいえ、もしかするとお仕事で繋がりを持ったりするかもしれない相手がいるかもしれません。
そういった場合に備えてリアルネームが書かれた名刺も持っておくと良いかな、と思いました。
・色んな人に話しかけよう
小学生に対するアドバイスかな? と若干思わなくもないですが、大事なことですね。
ノアフェスという場、言うまでもなく色々な方が参加されています。
色々な業界の方がいらっしゃいますが、やはりというかなんというか、特にゲーム業界の方が多いです。
繋がりを持ちたい方は積極的に媚を売って話しかけていきましょう!
自分の所属チームと役割を明かして、相手も参加者であれば向こうの所属チームと役割も聞いてみましょう。あとはゲームの感想を言ってみたり、相手のチームがどんな風に制作されていたのか尋ねてみたり。それで大体の場合はちゃんと話題作りになります。
私はクソ適当な人間なのでめちゃくちゃ適当に色んな方に話しかけたりしていました。
・余裕があればスタッフさんに感謝の気持ちを伝えておこう
スタッフさんあってのイベントです。感謝&感謝。
おわりに
懇親会の項目は割と力尽きて若干適当になってしまいましたが、書きたいことは概ね書けたと思います。
何かご意見・ご質問等あれば投げつけてやってください。
こちらの記事にコメントするよりTwitterでリプライなりDMなり飛ばしていただく方が確実に反応できると思います。ブログの存在意義が疑われる
こんな無駄に長い記事を最後まで読んでいただいてありがとうございます。
あなたのノアフェスライフに幸あらんことを。
次のノアフェス.3は大阪での開催になるようです。 幸いにも実家が関西なので、抽選に外れさえしなければぜひ参加したいと考えています。 会うことがありましたらよろしくしてやってください。
ノアフェス3 pic.twitter.com/OMNuSFXOXT
— めのー(瑪瑙連翹) (@OnyxGoldenbells) 2018年8月27日
『VA-11 Hall-A』レビュー
お久しぶりです。
なんだかんだ過ごしているうちに二週間ぶりの記事になってしまいました。
この二週間の間に何をしていたのかといえば、基本的にはゲーム(当然というかなんというか、『VA-11 Hall-A』ではないやつ)をやっていたり、
ランス10コラボ居酒屋に行ってきたり、
この至って普通な3点盛り(¥1000)がランス10コラボメニューです!!!!!!
— めのー(瑪瑙連翹) (@OnyxGoldenbells) 2017年12月15日
お得だけどランスシリーズ要素どこ!!!!!!!! pic.twitter.com/TWWbnf5Xch
卓ゲ会に行ってきたり、
なんだこのゲーム(困惑 pic.twitter.com/43gOabAotD
— めのー(瑪瑙連翹) (@OnyxGoldenbells) 2017年12月16日
肉食ったりしてました。
肉やべえ(語彙力低下 pic.twitter.com/Ou1YnURrec
— めのー(瑪瑙連翹) (@OnyxGoldenbells) 2017年12月16日
まあこのツイート全部先週末のものなんですけどね。
……要するに、他ゲーに浮気したりしていたわけです。
さて、本題に入りましょう。
結構前から言っていた『VA-11 Hall-A』(読みは「ヴァルハラ」)がようやく一周終わったのでざっくりレビューを書いていこうと思います。
Steamのストアページはこちら。なお、PS Vitaでも販売中。
(スクリーンショットを用意しながらゲームしていなかったので、以下のゲーム画像についてはすべて『あなたが「VA-11 Hall-A」に恋する7つのきっかけ!』からの引用)
【総評】
オススメだが、人を選ぶ要素が多いので注意。
『一日を変え、一生を変えるカクテルを!』
このゲームを一言で表すとするならば、おそらく「サイバーパンクバーテンダーシミューレーションアドベンチャーゲーム」ということになるだろう。
このゲームで描かれる物語はあくまでも「サイバーパンク的ディストピア世界で生きるバーテンダーの日常を切り抜いた物語」であるということを念頭に置いてほしい。
そして、そこから逸脱することはない。
ヒロイックな活躍もなければ、ドキドキのサスペンスもない。大掛かりなロマンスもない。
ということで、壮大な物語を期待してゲームをプレイすることはオススメできない。
というか、このゲームにはそんなものはない。
じゃあ、このゲームには何があるのか?
カクテル、個性溢れる客との対話、下ネタ、同性愛。
……ということで、下ネタや同性愛が許容できない人間にはオススメ出来ない。
下ネタといっても男子中高生が冗談で言い合うそれのレベルではなく、マジの猥談レベルのものがポンポン飛んでくるので、嫌な人はやらない方がいい。
これらを踏まえ、それでも問題ないよという人には全力でオススメしよう。
プレイする際には、リラックス出来る環境と、呑める人はお酒とおつまみをお忘れなく。
【システム】
基本はADV、選択肢はカクテルで。
このゲームの基本は一般的なテキストアドベンチャーだ。
そこに、客から注文されたカクテルを作るという要素が加わる。
……といってもイメージできないと思うので、実際のゲーム画面をどうぞ。
今実際にSteamからDLしてプレイ出来るものとはテキストが若干異なっているが、こういった感じだ。
基本的には注文通りのカクテルを出せばOKだが、時には謎掛けじみた注文をしてきたり、本心と違った注文をしてきたりする客もいる。
そして、この「カクテルを出す」という行為がシナリオ分岐フラグになったりするのがこのゲームのキモ。
具体的にどういったものがあるかと言うと……それはネタバレになるので買って確かめよう!
一般的なADVとは異なり、Ctrlキーなどでのスキップが出来ないのは周回においてはちょっとした不満点か。
(追記)既読の文章ならちゃんとCtrlでスキップ(早送り)出来る模様。
【シナリオ】
個性溢れるキャラクターたち、作り込まれた世界観、その中であくまでも「バーテンダーとしての日常」へのフォーカスに努めたシナリオ。
このゲームのキャラクターたちは個性的だ。異常なまでに。
ざっくり紹介すると、
画像左側の顔グラ及び中央写真真ん中のキャラクターが主人公、ジル。
女性。同性愛者で、写真の右に写っているのはかつての恋人。ツインテール。28歳。
(追記)27歳でした。ごめん、ジル。
画像左が凄腕ハッカー、アルマ。作中での呼ばれ方はだいたい金髪おっぱい。両腕とも義手。
右にいるのは人間ではなく、リリム(この世界におけるアンドロイドのようなもの)のセックスワーカー、ドロシー。見た目は10代前半。
……属性盛りすぎだろ。と思わず言いたくなる顔ぶれだが、登場するキャラクターのほとんどがこういったの個性に溢れている。
また、このゲームの舞台となっているグリッチシティは非常に物騒な街で、シナリオ中にも(概ねジルの関わらないところで)大事件がいくつも発生している。
それに巻き込まれたり、関係しているキャラクターも客として登場する。
でもジルには関係ない。ただのバーテンダーだから。
練り込まれた世界観だからといってシナリオを無駄に広げず、あくまでもジルとその周囲で起きたことだけを徹底的にシナリオとする姿勢は個人的にはかなりの高評価。
【演出】
あえてレトロに仕上げた画面に、サイバーな雰囲気に馴染む、それでいてどこか懐かしさ感じる音楽。
グラフィック面については今まで貼ってきたゲーム画面を見てもらえればだいたい雰囲気が分かるかもしれないが、音楽の雰囲気も含めて以下のトレイラーを見てもらうのが一番だろう。
あまり音楽のジャンルには詳しくないのだが、「Vaporwave」というジャンルの音楽がベースになっているらしい。
個人的にはこういったレトロなSF的雰囲気(『ブレードランナー』などの、いわゆるサイバーパンクのはしり)をかなり体現したようなジャンルだと思う。
ちなみにバーで流れる音楽は、ジュークボックスで流す曲を決めるという形でプレイヤーが自由に選曲出来るようになっている(16曲分のスロットがあるので最初は少し大変かもしれないが、気に入った曲を16スロット分埋めてもOK)。
以上、『VA-11 Hall-A』レビューでした。
これから二周目をやっていこうかなと思っています。詳細は伏せますが、クリア後に出てくるエピローグで気になる演出もあったので。
個人的にはめちゃくちゃオススメなゲームなので、是非一度やってみてほしいです。
買おう。
パソコンを新しく組んだよって話
先週の頭に
唐突にPCがフリーズして落ちるという事態が発生したのでそろそろ寿命かなと思った
— めのー(瑪瑙連翹) (@OnyxGoldenbells) 2017年11月27日
こういうことがありまして。
その後どうやらCPU負荷が上がるとPCが落ちる状態になってしまったようで、一週間まともにゲームができる状態ではありませんでした。
というわけで前回の記事で言っていた『VA-11 Hall-A』は進捗ダメです。
で、つい一昨日に
組むぞ pic.twitter.com/GDk147vzmE
— めのー(瑪瑙連翹) (@OnyxGoldenbells) 2017年12月2日
パーツ買ってきました。
CPUは気になっていたRyzen5 1600X、ASUSのX370チップセットマザーボード、グラボは本当はGTX1070使いたかったんですが予算の都合上GTX1060で妥協。
ついでにシステム用にSSD買ってみたりしました。
これで快適ゲームライフ!
(マザーボードが初期不良だったりして組み上がったのは日曜日になったりしましたが、まあ無事組み上がったのでOKです)
おまけ。
マザボとグラボ発光中 pic.twitter.com/heISUAPOYy
— めのー(瑪瑙連翹) (@OnyxGoldenbells) 2017年12月3日
キーボードめっちゃ光ってて笑う pic.twitter.com/jqIPvuZ4os
— めのー(瑪瑙連翹) (@OnyxGoldenbells) 2017年12月3日
特に狙ったわけでもないんですがやたら光るようになりました。
ゲームブログ(のつもり)なのにゲーム関係ない記事だなーって思ったんですが、ゲーム用PC組んだ話だからOKです。
たぶん。
『Million Onion Hotel』レビュー
前回の記事で
概ねインディーズゲームが多いかと思います
とか言っておきながらさっそくスマホゲームをレビューしていくクズゲーマーの鑑。
まあ、ある意味インディーズみたいなものなので……。
実は『Million Onion Hotel』、出た直後ぐらいに買ってはいたんですが積んでたんですよね(スマホでも積みゲーをする積みゲーマーの鑑)。
で、デジゲー博に行った時に
Million Onion Hotelの製作陣の方々にサイン頂けた……! pic.twitter.com/OOhhl5UiIZ
— めのー(瑪瑙連翹) (@OnyxGoldenbells) 2017年11月12日
こういうことがあったので「これはやらんといかんな」と思って先週ちょいちょいやってました。
エンディングは数日で見られたので、実績(っぽいもの)が色々あったので全解禁したらレビュー書こうと思ってたんですがこれが全然終わらないのでもういいやと思ってレビュー書きます。
あ、公式ページはこちら↓
【総評】
オススメだが、ゲーム慣れしていないと少し厳しいかも。
ディレクターの木村祥朗さん、キャラクターデザインに倉島一幸さん、サウンド担当に谷口博史さんと、カルト的な人気を誇るPSのゲーム、『moon』を作った伝説のメンバーによる作品。
買い切り型有料で、価格は¥480。安い! 買おう!
グラフィック、サウンド、シナリオと素晴らしい調和を見せてくれているが、システム面がゲーム慣れしていない人には少し厳しめかも。
見た目よりは結構難しくて忙しいが、その分スコアを伸ばすのはかなりやりがいがある。
スマホゲームで有料とか馬鹿じゃねーの? って人以外は買って損はないと思う。っていうかそういうこと言っててもどうせアプリ内課金では金突っ込んでんだろ? 買えよ
【システム】
基本は分かりやすいが、説明がない部分の方が多いのでゲーム慣れしてないと難しいかも。
ざっっっっっくり言うと、ビンゴ+もぐらたたき+パズル+アクションみたいな感じ。
言葉で説明しても分かりづらいと思うので、システム把握してもらうのは多分公式の紹介動画を見てもらったほうが早い。
チュートリアルで教えてもらえるのは「玉ねぎをタップするとマス目が赤く光る」「マス目の列を揃えると役になる」「2列同時に揃えるとダブルという役になる」くらい。
まあ勘の良い人とかゲームに慣れてる人なんかはこの時点で「トリプル以上も存在すること」「揃える列が多いほうがリターンが大きいこと」とかを容易に想像出来ると思う。
最初は普通の玉ねぎ(1回タップすると吹っ飛ばせる)しか出てこないが、しばらく進んでいると(役を揃えるごとにレベルが1ずつ進んでいく)、複数回タップしないと吹っ飛ばせない敵が現れる。
ここまでは良い。
その後またしばらくやっていると、20レベルをクリアすると同時に唐突に現れるボス。
なんで?
と思っている間にボスの攻撃でどんどんダメージを喰らい、ゲームオーバー……っていうプレイヤーは多分いたと思う。
しかもボスの倒し方、一切チュートリアルがない(はず、見落としているということは多分ない……はず)。
最初のボスで躓いてやめちゃった人はそこそこいるんじゃないかなー。
というか僕も最初の何回かはボスが倒せなかった(ボス側の時間切れで引き分けのような感じ)。
その他にも「地面に空いた穴をタップし続けていないと落下物でダメージ(制限時間が減る)」「タップしても引っ込むだけでマス目が赤く光らない敵」「出て来るところを普通にタップしているだけでは絶対に倒せない敵」など、カジュアル志向のプレイヤーなら正直心が萎えてもおかしくない要素が結構色々出てくる。
逆に言えばやりごたえのあるシステムであることは間違いない。
点数を伸ばそうと思うとただ出てきた敵を適当にタップしているだけではどうしようもないので、頭を使うゲームでもある。
パズルやゲームに慣れている人にはきっと楽しめるシステムであるとは思っている。
【シナリオ】
短いながら、世界観が練り込まれた、そして風刺の効いた、よくまとまったシナリオ。
シナリオと言っても、10レベルクリアごとに短い映像でショートストーリーが流れるといった感じ。
なのだが、これが短いながらよく出来ている。
舞台となっているのは2つの国の国境にある、そしてどちらの国にも属さない奇妙なホテル。
そのホテルは「マジックオニオンスープ」という一口飲むだけで幸せになれるスープ(多分ヤバいものだと思うんですけど)が名物であり、このシナリオにおいてもそのスープがおそらくきっかけになって大変なこと(ネタバレ回避)が起きてしまう。
正直公式ページに載っている以上のことを言うと一気にネタバレになってしまう気がするので、自分の目で確かめてみよう! 要するに買えってことだよ
【演出】
懐かしくて、奇妙で、そして不気味。
演出については特に語るところはないと言えばない。
公式ページと紹介動画で余すところなく表現されているんじゃないかなー、と思う。
このご時世、これだけ大量のドット絵が見られるのはレトロゲー好きとしては嬉しい。
あと、やっぱりデザインが秀逸。
サウンド面もほんわか、そして不気味なところはしっかり不気味と素晴らしいのだけれど、スマホゲームという関係上なかなかじっくり聞くことがないのは残念。
以上、『Million Onion Hotel』の紹介でした。
システム面の批評に力入れすぎてシナリオと演出がちょっと雑になってしまった気もしますが、実際ネタバレ回避とかそもそも公式ページがしっかりしてるとかあるので仕方ないですね。という言い訳
何回か「買え」っていう残留思念(打ち消し線引いてるやつ)が見えているかもしれませんが、別にアフィリエイトとかじゃないですし制作陣にお金貰って記事書いてるわけでもないので僕の本心です。安心して買ってください。
ちなみに今は『VA-11 Hall-A』ってゲームをぼちぼちやってます。終わったらレビュー書くと思います。
『スーパーマリオオデッセイ』感想
いきなり感想から始まるのもどうかとは思いますが、まあやっていきます。
このブログとレビュー形式についてはこちらをご覧ください(この記事は感想なのでオススメかどうかについての要素は語りません)。
とりあえず、パワームーン500枚集めて月の国もっと裏(隠しステージ的なところ)クリアまで来たので『スーパーマリオオデッセイ』の感想でも書こうかなと。
『ゼルダの伝説ブレス オブ ザ ワイルド』に引き続き、古くから続く任天堂有名シリーズタイトルの3Dゲームである今作。
おなじみマリオシリーズの新作なのだけれども、今までのマリオとは色々と違う点があり、マリオファンにとっても新鮮な作品であるのではないでしょうか。
それらについて語るのは……4gamerのインタビュー記事におまかせするとして。
それでは、本作の誇る名曲である『Jump Up, Super Star!』を聞きながらダラっと感想を書いていくことにしましょう。
【総評】
マリオシリーズとして快適な操作、マリオシリーズのキャラクターなどといった基本をしっかりと抑えながらも今までにない挑戦的な演出が所々に見られる作品。
今までのマリオシリーズが好きな方はもちろん、マリオシリーズにはあまり馴染みの無い方にも是非やっていただきたい。
【システム】
マリオシリーズだけあって操作はひたすらに快適。
アクションゲームがそこまで得意でなくても簡単に楽しめるんじゃないかなー、と思う。
特に、敵キャラに帽子を投げて乗り移るアクション(キャプチャー)によってアクションがガラッと変わり、ステージの攻略幅が広がるというのは今までにない感覚で新鮮。
もちろんマリオシリーズおなじみの(?)変態機動も可能で、まあそこら辺はRTAの動画なんかを見てもらえると色々と分かるかも。
様々なところにパワームーン(64で言うところのスター、サンシャインで言うところのシャイン)が散りばめられており、探索がかなり楽しい。特に「ここ行ったらなんかあるんじゃないの?」というところに本当に報酬が置いてあるのはかなりの快感。
一部のステージ(特に砂の国)は広すぎて探索がちょっとダレるという欠点もあるが、ストーリーに必要な量のパワームーン+αを集める分には特に問題となるほどではない。
また、2人プレイにおいて片方のプレイヤーが帽子を自由に動かすことが出来るというシステムは「ゲーム慣れしている人がゲーム慣れしていない人をサポートする」という面において優れたシステムであると思う。親子プレイなんかが捗るかも。
【シナリオ】
うーん…まあ、マリオシリーズだけあってそこまでひねりのあるシナリオではない。
いつも通り、クッパがピーチをさらい、それを取り返すためにマリオが奔走するという感じのシナリオ。
いつもと違うのは、クッパはピーチとの結婚式を挙げるためにドレスや指輪、料理といったものを集めるために様々な国へと訪れ、マリオもそれを追うという展開。
これにより様々な国(実質的に世界)への「旅」を表現することが可能になっている。これは今までのマリオにはなかった特徴ではないかと思う(どうしても中心になるマップが存在していたので)。
いつも通りとは言えど、王道に楽しめるシナリオ展開ではあったと思う。
【演出】
最高。
ビジュアル面で個人的に気に入っているのは料理の国。
火山でシチューの入った大鍋を熱していたり、野菜の形をした岩があったり、倒すとマグマ溜まりになるトマトの敵がいたり。
まるで子供のような自由な発想には素直に脱帽です。マリオ、好きです。
サウンド面で一番気に入っているのは都市の国。
そもそもこのマップでの普段の音楽もジャズ系で素晴らしい曲なのだが、特に素晴らしいのは「フェスティバル」というイベントで流れる曲。
ちなみにそれこそが先程名曲としても上げた『Jump Up, Super Star!』。公式サイトでも聞けるので是非一度聞いていただきたい。そして気に入ったらマリオオデッセイをプレイしよう
ちなみに都市の国では懐かしの『ドンキーコング』(ドンキーコングが鉄骨の上からタルを投げてくるやつ)にまつわる演出が多々あり、またこの都市の市長も『ドンキーコング』に登場するポリーン。……あちらのドンキーコングが今のドンキーコングの祖先であることを考えるとポリーンも当時のポリーンとは違う存在かもしれないが。
以上、『スーパーマリオオデッセイ』の感想でした。
Switchさえ持っていれば是非やっていただきたい作品です。持ってない? 買え
レビューを書くのは概ねインディーズゲームが多いかと思いますが、こういったコンシューマータイトルもやる機会があればレビューや感想など書いていきたいなと思います。